自分はふりかえりについてはあんまり手数を持っていない。 KPTやYWTや最近だとFDL*1をやったりなんかしていて、それぞれやっていて意義があるのだがマンネリ感は常に伴うような気がしていた。 この本を開く前に期待していたのは、ふりかえりのやり方の手数が増えることだった。

この本は、ふりかえりのファシリテーターに向けた本である。 ただふりかえりだけではなく、場の設定からクロージングまでのアクティビティが書かれている。 それぞれのアクティビティには、著者EstherとDiana彼女らの経験に基づいた例として掲載されている。 ファシリテーター(おそらく1人)がチーム(こちらは多数)に対してどう振る舞うと良いのか、各アクティビティが実際にどのように使われるのかが例として載っているのは、イメージしやすかった。

アジャイルスクラムをあーだこーだ言うより、現状を見て次の一歩を考えるために、ふりかえりは一番導入しやすいものだと思うので、これからアジャイル開発をやろう!という人はここから始めると良いのではないだろうか。

内容とは直接関係無いが、訳者の角さんが書いている「訳者ふりかえり」は角さん独特の文章で好き。

*1:Fun!Done!Learn!