Developers Summit 2019 2日目に行ってきた。

一日目はこちら

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昨晩のアンオフィシャル懇親会で飲みすぎたのか、今朝が冷え込んでいたせいなのか、はたまた虫歯のせいなのか、今朝は具合が悪くて、午前はまともに話を聞けなかった。

という気持ちにめげずに、参加したセッションについて忘れないうちに書き残しておきます。

ゲームQAを支える技術~前処理・後処理は大変だが役に立つ~(太田 健一郎[スクウェア・エニックス])

スクエアエニックスの某タイトルで実践した、AI for QAでの泥臭いデータの前・後処理についての話だった。 そもそもゲーム開発について自分は知らなかったし、テストについてもそんなに知識が無いので、色々と新しいことばかりで面白いセッションだった。

ゲームにおけるAIの位置づけは2つある:

  • ゲーム内AI: ゲーム中に現れるキャラクターやナビゲーションで使用されるAI
  • ゲーム外AI: ゲーム開発のために使用されるAI。開発支援ツールやQAなど。

このセッションで扱っているのはゲーム外の方だ。 ゲーム開発におけるQAもまた特殊で、品質についての観点が、期待どおり動いているかどうか、だけでなく面白いかどうかというもの。 後者は定義が難しいので自動化に向かないため、前者の期待通りに動いているかどうかを検証するためにゲーム外AIを使っていた。 ここで、狩野モデルを使っての説明で、前者は当たり前品質で、後者が魅力的品質。つまり、AIを使って、当たり前品質のQAを実装したとうことのようだ。

このセッションで扱っていたのは、とあるタイトルのガチャのQAについて。 ガチャにも決まりがあって、確率をユーザーに表示しなければならず、なおかつその確率どおりにアイテムが排出されることを保証しないといけないらしい。 ここまでの話なら、ひたすらガチャを回して、分布を検証すれば良さそうに思うのだが、ここでもゲーム開発特有の難しさが出てくる。 実機での検証なので画面のキャプチャを撮り、そこに写っている確率の表示を抜き出して、マスターデータの確率の値との比較をする手順となっているのだけど、

  • ゲームの世界観を作り込むため、フォントが独自に作り込まれている
  • Google Computer Vision APIを使っていたが、フォントを学習させるといったことができない
  • アイテムなどの組み合わせによって色味とか変わってくる

と、かなり難しい要素が。自動での認識が怪しいところがあるが、偽陰性より偽陽性の方がゲームとしてインパクトが高いので、そちらを手動で修正できる仕組みで対処。 ここで、とても参考になったのは、「自動処理に一貫させようとせず、手動処理と組み合わせる」ということ。 本来の目的(大田さんの場合、全体の作業時間の短縮)を見失うことなく、全部できなくても部分だけで実現していくスタイルは真似ていきたい。

途中紹介していた前処理大全が泥臭いデータの扱いについて書いてあるそうなので、読んでみよう!

前処理大全[データ分析のためのSQL/R/Python実践テクニック]

前処理大全[データ分析のためのSQL/R/Python実践テクニック]

ことばだけでは足りません、描いてシェアして伝えていこう!(高野 明子[Sider])

SiderはSideCIのころからちょくちょく使っていて、いつもお世話になっております。 このセッションのスピーカーの高野もいつからかわからないけど、Twitterでフォローしていて、

  • 絵でわかりやすく技術のことを解説する人
  • お母さんエンジニア

というイメージを持っていた。なんだかわからない一方的な親近感があったので、このセッションには何故か「行かねばなるまい!」という気持ちで参加しました。

セッションタイトルから、「グラレコとか絵のテクニックとかそういう話かな」と勝手に思っていたのですが、予想を裏切る良い話を聞けました。 「インターネットは優しい世界」というのは、同感しかありませんでした。自分もOSS活動の中で、Pull-requestやIssueを貰ったりする時に優しさを感じます。 何のお返しもできない無償なのに、なぜこうも動いてくれたのか、と。 また、自分も今がキャリアの分岐点と思っていたころだったので、先を行く人がどのように考えているのかを知ることができ、大変参考になりました。 「若い人の方が成長が早く、すぐに追い越していく」という時代の中で、自分は競うことしか考えてなかったのですが、自分の持ち味や好きなことを生かしていく道というのがあるのだと思いました。

おそらく、ここには書かれてないような辛いことや苦労したことがあるのだと思います(勝手な妄想)。 それでもなお開発が好きでいられるエンジニアとして歩んでいる人がいる、ということが知れて、とても励みになりました。

あ、でも絵の書き方とか練習のコツとかも教えてほしいなぁ🎨

デブサミ、ありがとう

漆原さんと高野さんの話には、これから先もエンジニアとして開発をやっていきたい自分にとってとても励みになった。楽しいと思えるからこそ、やっぱり続けていきたい。 高野さんの話にも含まれていたし、1日目の角さんと永瀬さんの話でもそうだけど、自分より年下の人たちの方がより新しいことに真っ先に触れているし、そこからの伸び率も高い。 そういった人たちと今後どう付き合っていったらいいのか、そういうことを考えるための参考にしたいと思いました。

毎年そうなんですけど、今年もお腹いっぱいのデブサミでした。 実行委員の皆さん、スピーカーの皆さん、ありがとうございました!